• プラダ・ウィリー症候群協会 新潟「有志の会」設立経緯
  • 2005年 「障害者自立支援法」施行 障害のある人も地域で暮らそう(施設解体の流れに)という国の方針転換が言われ、障害のある人たちへのグループホームが加速した
  • 2005年6月 「日本PWS協会」設立 in新潟
  • 2005年7月 イギリス・スウェーデンのPWS専門施設、心身重度障がい者施設、高齢者施設視察・研修(独立行政法人医療福祉機構から助成を受ける)
  • 2005年9月・2006年2月 9月:視察後の報告 第一回セミナー 開催  2月:第二回グループホームの勉強会 開催
  • 2005年10月 厚労省に『難病指定』への陳情・要望書提出を開始 4年間厚労省へ通う、
  • 2005年10月 「国際PWS支援組織」(I PWSO)に加盟
  • 2007年 第6回「国際PWS会議」in ルーマニア出席 
  • 2008年 第1回「アジア・太平洋PWS会議」in ニュージーランド出席
  • 2009年 PWS研究奨励分野として『難病指定」に認定 研究班も作られる
  • 2010年10月 「国際PWS会議」in台湾に出席 日本人の参加者増える。「NPO法人 日本PWS協会」として認可
  • 2011年11月 「NPO法人記念講演 全国PWS会議 東京大会」東京国際フォーラムにて2日間にわたる 沖縄から北海道までの日本全国から集まる。アメリカと台湾からの講師及び日本のPWSの医療者及び研究者、PWSの人に関与するあらゆる専門分野の講師をお招きし講演会
  • 2015年~2019年 理事退任、その後、退会 2015年~2019年 毎年 「PWS研修会」in新潟 6回 継続開催 
  • 2017年 PWS協会 新潟「有志の会」設立。地域での理解を求めるため、また、PWSの人が地元のグループホームに入れるように地元の活動に専念

会則

プラダー・ウィリー症候群協会 新潟「有志の会」会則
第1章 総 則
第1条(名 称)
 この会は、プラダー・ウィリー症候群協会 新潟「有志の会」と称する。
第2条(連絡事務所)
 この会の事務所は、新潟県新潟市中央区信濃町14-17に置く。
第3条(目 的)
 この会は、新潟県及び近県でプラダー・ウィリー症候群(略称PWS)により障害をきたした人たちとその家族への総合的な支援を行うことを目的とする。
第4条(活 動)
 この会は、前条の目的を達成するために次の活動を行う。
 (1)PWSを正しく理解してもらうための啓発活動
 (2)PWSの諸問題についての相談支援
 (3) 各種講演会、勉強会などの開催
第2章 会 員 及 び 会 費
第5条(会 員)
1.この会は、会の趣旨に賛同する本人・家族・関連専門職から成り、運営に参加協力する者を会員とする。
第6条(会員の資格)
1.会員は所定の会費を納入する。
第7条(入 会)
 この会に、入会しようとするものは、会長に所定の申込書を提出するものとする。
第8条(会員の資格喪失)
1.会員が次の各号の一に該当する場合には、その資格を喪失する。
 (1)退会したとき
 (2) 死亡したとき
 (3) 1年以上会費を滞納したとき
第9条(退 会)  
1.会員は、退会届を会長に提出して、任意に退会することができる。
第10条(会 費)
 会の経費は、下記会費をもって運営する。
1.会員の年会費は、2,000円とし、原則として年1回の一括徴収とする。 
 年度途中で入会する場合、前期4月~12月の入会は2000円とし、後期1月~3月は1000円とする。
2.年度の途中に退会した場合は、会費を返還しないこととする。
3.会費の他の収益金及び寄付金などを会の収入とすることができる。
第3章 役 員
第11条(役 員)
1.この会は、会員の中から会長1名を選任し、会長は、事務局及び会計担当者を役員として指名する。
第12条(会長の選出)
1.会長の選出は、会の運営委員会で会員の中から選出する。
第13条(役員の任期)
1.会長から指名された役員の任期は2年として再任を妨げない。
2.会長は任期の満了にかかわらず、後任者が就任するまではその職務を行うものとする。
3.会長に事故があるとき又会長が欠けたときは、会長があらかじめ指名した役員が、その職務を代行する。
第14条(役員の任務)
 役員は会の運営について次の職務を遂行する。
1.会長は会を代表し、会務を統括する。
 (1)運営委員会を招集し、議事進行の議長を務める
2.役員は会長を補佐し、担当分野の管理業務を行う。
第4章 会 議
第15条(会議の種類と招集)
 会の会議は次のとおりとし、会長がこれを招集する。
1.運営委員会
第16条(運営委員会)
 運営委員会は会員をもって構成し、次の事項を審議し決議する。
1.会則の変更、改廃に関する事項
2.年度の活動報告・決算監査報告
3.会長の選任・解任に関する事項
4.次年度の活動計画及び予算案に関する事項
その他、会の運営について
1.会の運営及び活動計画及び予算の策定、その他
2.PWSに関する情報交換、会員から提案された事項の協議
雑 則
第17条(事業年度)
 会の事業年度は、4月1日から翌年3月31日までとする。
(付 則)
1.2017年2月5日 施行

海外のグループホームのこと  視察・見学

イギリス PWS専門施設を視察して

「グレットンハウスの理念」 

 PWSという病気と障がいを有していますが、「人」をまず、第一に見ることに務め、 「障がい」に目をとめるのは二番目とすることに務めます。                       
 最初PWSの人が入所したときは、男性も女性も100㎏越えの人たちばかり、食時の管理がきちんとなされたことで、嬉しい減量によってみんなスマートになって喜んでいる。イギリス中から集まっているという。 市街地にはPWS専門の人たちのグループホームが数カ所ある。当初PWSの人が入所したときに、とんでもない行動に驚いたが、オーナーは排除せず、「PWSって?」と学んだことから、世界的に屈指のPWS専門のGHとなり、IPWSOにも貢献している 

「スウェーデンのグループホーム」と高齢者施設(老人ホーム)に対する考え方も違うようだ 

 お部屋は明るく開放感のある広~い個室。リビング、シャワールーム、ベッドルーム、小さなキッチン、ベランダがある。食事は1000キロカロリー(とちょっと厳しいけれど、本人も納得して入所。入所している人同士(6人)は何かあるときは、必ずみんなで話し合って決めるのが原則だという。
 老人ホームは元お城だったという。高齢者の方たちと支援員の方たちは、のんびりしている。これほどのゆとりが見られるとは。日本ではテレビを見せたり、体操したり、歌を歌ったりしていたのを見学した。しかしスウェーデンのナーシングホームは昔お城であったという。
 老人を大切にと言うことで王様が「お城を老人のために使って」としたらしい。支援員の方にも体操器具などが備え付けられていた。昼食後だったので、皆さんは広い庭の涼しげな木陰でのティータイム。眼下には大河の緩やかな流れを見ることができた。人種を問わない各国の支援員で構成されているが、みんなに「ゆとり」が感じられた。

「ニュージーランドのグループホーム」は、とても考え方が自由

 「ぼくは対人関係が苦手」だというPWSの人には、一戸建ての家で支援員さんが3交代で見てくれている。保護者とはPCで連絡を取り合うという。ミックスの障がいある人たちの場合、個人個人の希望を取り入れてくれている。養蜂をしたい人、鉢植えで野菜などを育てて収穫したものを食べる。時に正装してダンスなどを楽しむようだ。ここでは屈強な男性の支援員さんたちが2,3日ごとに食品庫の鍵のナンバーを変えている。のんびりとしたPWSの人もいるし、その反対の人もいる。ダウン症の人は結構広いひとり部屋でゆったり過ごしている。NZでは、一人ひとりの健康管理・・・のような分厚い台帳があって、何かあれば誰でもいつでも対応可能になっていた。

 海外の施設を見てきて・・・・・なぜこれほどの「ゆとり」を感じたのだろう!              
 福祉の考え方の違い?  障がいある人への思いやり?                      
 障がいを見るのではなく、その人尊重している?

PWSの人になぜグループホームは必要なのですか? 学校を卒業したあとの人生、落ち着いて暮らせる居場所はありますか?

イギリス・スウェーデン視察研修セミナー 帰国報告」 

課題 ― 2005年9月17日 海外のPWSのグループホーム視察を終えて ―
                               
発達クリニックぱすてる 院長 東條 惠
(記事は、新潟県はまぐみ小児療育センター所長、新潟県発達障がい支援センター(ライズ)センター長時代の2005年に記したもの)

1.障がい者の生活(保護者と離れて、または親なき後)を地域で組み立てるためには、いまのところグループホーム(GH)がその解決の方向(地域移行の流れが日本でも定着するであろう流れで、施設は解体に行くはず)
2.高齢者のグループホ-ムは介護保険の中で急速に建設が進んできた。新潟県でも。高齢者のケアでは選択肢が広がっている。
3.しかし知的障がい者のGHの歩みはあまりにも緩やかでしかない。あまりにも少ない。新潟県では。
4.しかもGHに入れる人は障がいが軽度の人に限られ、行動障害をもっている人の入居は認められていない。
5.今後ノーマライゼーションを本気で日本に定着させねばならない時期に来ている。親も本人も待てないはずだ。
6.そのような事情の中で、今回、英国とスウェーデンのGHの施設見学にいってきた。
7.行ってきた理由は、知的障がいを示す背景の病気としてのPWS(プラダー・ウイリー症候群)の専門施設GHが英国やスウェーデンに存在するということを知ったからだ。日本にはまだない。
8.そして日本ではこの疾患を持つ知的障がい者はGHに入ることができないことも多いのが現実だからだ。なぜといえば、行動障害が多いことが知られているからだ(盗食、かんしゃく、などなど)
9.英国が世界でおそらく初めてPWS専門施設を持ったのだろう。が、これは民間人であるPWSに関して専門家でない人が始めたことだ。そのことにも驚かされた。
10.PWSは病気として医療者主体でケアする疾患というより、いかに生活を組み立てるかに取り組むことが大事であること、生活を豊かにすると疾患特有と思われていた問題点のかなりのものが解決するということ。豊かな日常生活。人生を作り上げるという視点でかなりの問題点の出現・発展を防げることを英国の施設は示した。
11.おそらくこれは日本では医療者だけでなく、家族も誤解していることだろう。これまでよい援助がない中で、医療に頼ったり、施設に頼るしかなかった家族の状況がある中で、また時代的制約の中で、生活ベースのGHまで思いつかなかったのだろう。
12.この誤解を解かなければならない。そのための報告会である。PWSの支援上の問題は、主に医療が担う問題ではないということだ。
13.GHや小規模施設で適切なケアが・生活が組み立てられれば、豊かな生活の質が保障されるのである。糖尿病でインスリン注射をしなくてはいけない状況からの脱出、体重減少による自尊心の復権、などなどである。
14.医療ペースでない生活を組み立てること、これは福祉といわれる分野のことである。その人に必要な条件をそろえた生活を組み立てるといった当たり前のことで、悲惨な状況から脱却できることを伝えねばならないという思いをもった。これが報告会で伝えたいと思っている考えだ。
15.私たちはよいものを見ることが少ない。よいものを見たり聴いたりしなければ現状に甘んじるしかないことにもなる。今後の近未来を展望するとき、外国のモデルは私たちを刺激するし、私たちは諸外国から学ぶべきであろう。そして私たちは要求水準を上げるべきと考えている。そうしない限りPWSや知的障がい者の生活は変わらないだろうからである。日本の現状に満足できるはずもないのである。
16.これらの意味で是非9/17の報告会に来て欲しい。PWSの問題だけでなく、知的障がい者ならびに高齢者や身体障がい者の問題であるはずだ。
以上

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